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BTBA FESTIVAL DINNER 2015 -Ⅰ-

3/20/2015


先日の出張の話題の続き、最終日は昨年同様“BTBA FESTIVAL DINNER”にお招きいただきました。
全英の主要テーラー、マーチャントが年に1回集まり、慈善目的で行うフォーマルディナー。
会場はロンドンの金融街、シティーにあるMerchant Taylor's Hallという歴史あるギルドホールです。




表からは分からないのですが、建物の中はすごく広くそして重厚。
14世紀からの歴史を誇る素晴らしい建築です。
今回、ホストへの挨拶とウェルカムドリンクは2階が舞台でした。




MC(Master of Ceremony=元々の意味は儀典進行係)に順番に名前を呼ばれ、ホストに挨拶をした後ドリンクを受け取ります。英国のガラディナーで最もフォーマルなスタイルです。




まずはウェルカムドリンクを片手に歓談タイム。
サヴィル・ロウのお知り合いと話したり、新しい出会いがあったりと愉しい時間です。




英国最大のファミリーマーチャント、LBD-HARRISONSグループ社長のジェームス・ダンスフォードと。一緒に仕事を始めて約15年になりますが、服地業界でのキャリアを殆ど一緒に歩んできました。
普段は仕事の話ばかりなので、こういう時はお互いしっかり愉しみます。
さあ、そろそろディナーの始まりです!
(次回に続く)

FOX UMBRELLAS

3/13/2015


英国出張の話題の続き。
突然ですが今回は英国の伝統傘ブランドの訪問記です。

恐らく「英国で(または世界で)最も有名な傘ブランドは?」との問いに、ファッショニスタから真っ先に名前が挙がるであろうメーカーがFOX UMBRELLAS(フォックス・アンブレラ)社。
1868年にトーマス・フォックスがロンドンの金融街シティーで創業した名門ブランドは今も健在で、ロンドンに接する南部の町クロイドンでハンドメイドの高級傘作りを続けています。

英国細身傘の代名詞として認知される他、世界初のナイロン素材の傘を開発した先進性でも知られます。




実は私は前職でこのブランドに携わっており、こちらの工場を訪れるのは2度目。
勿論数本の傘を愛用する大ファンの一人でもあります。
ショールームで久しぶりにたくさんの傘に囲まれるとなんだか落ち着きます。笑




久しぶりに生産風景を見せていただけることに!
こちらは生地の裁断をしているところ。
現在は高品質のポリエステルが主に使用されておりますが、なんと傘一本分の生地をまとめて手裁断する昔ながらの手法で行われています。




久しぶりに再会したセールスディレクターのヒュー・グリフィス‐ジョーンズ氏が、パーツが付いた傘生地を骨にセットする実演をしてくれました!こちらではミシン等の機械を使う以外は、すべて手で作業が行われます。




ハンドルをつければ完成!というところで、シャフトの製造部門に移動。
こちらはウッドシャフト(1本木のタイプ)の加工をしています。




手際よくフレームが取り付けられていきます。
凄くスムーズな作業なのですが、全て人の手で傘の形が出来上がっていくことに改めて驚きます。

日本ではビニール傘が大量消費されていますが、「大切に作られたものを長く使うライフスタイル」をもう一度英国から学ぶ必要性を強く感じます。




一通り見学した後ショールームに戻ると同社会長のレイ・ギャレット氏が!
英国アンブレラ業界の重鎮と記念撮影です。

今回の訪問は、実は来年にかけて行われるある企画に関連して実現しました。
業界の皆様、一般の皆様、形になるまで今暫しお待ちください!!

ANDERSON & SHEPPARD

3/09/2015


サヴィル・ロウのテーラー訪問記は今回で終了。
最後は1906年創業の名門、ANDERSON & SHEPPARD(アンダーソン&シェパード)です。
同店はもともとサヴィル・ロウに店舗を構えていましたが、2005年に筋違いのオールドバーリントン・ストリートに移転しました。
サヴィル・ロウよりも落ち着いた雰囲気のこの通りで、クラシックでセンスの良いサロンが目を惹きます。




他の2店同様、LBD-HARRISONSロンドンオフィスのジョン・ベル氏の根回しのお陰でこちらでも温かく迎えていただきました!
まずはセールスマネージャー氏から、同店のスーツの特徴などを教えていただきます。
シンプルに言いますと「サヴィル・ロウでは他に類を見ない柔らかい仕立て」、「ゴージラインより上の独特な作り」、「胸周りへのゆとりの入れ方」がこちらのスーツの特徴だそうです。




現在はチャールズ皇太子の御用達証(ロイヤルワラント)を取得しているANDERSON & SHEPPARDですが、他にも新旧様々なセレブリティーが顧客リストに名を連ねてきました。
さりげなく飾られた台帳のこちらの方は、あのマレーネ・ディートリッヒ!




こちらはカッティングルーム。何人ものカッターが製図・裁断を行っています。
壁際に保管された型紙の数々が圧巻です。




ちょうど裁断中だった生地はHARRISONSのフランネルでした!
同店はHENRY POOLEと並びLBD-HARRISONSグループ服地の取扱いが多いようで、こういった光景を見るといつも嬉しくなってしまいます。




サロン内の壁にさりげなくかけられたチャールズ皇太子の御用達証が、ANDERSON & SHEPPARDの矜持を物語っています。日本でも洋服好きにファンが多いテーラーですが、ビスポーク以外の展開が無い為敷居がなかなか高かったりもします。(数年前近くに同店が既製洋品の店を出したのは意外でしたが。。)
でもスタッフの方はみなフレンドリーですので、同店の顧客リストに加わる覚悟のできた方はぜひ気軽に扉を叩いてみてください!

DAVIES & SON

2/27/2015


サヴィル・ロウの話題の続き。今回は1803年創業の名門DAVIES & SON(デイヴィス&サン)です。

当初はお邪魔する予定ではなかったのですが、(今回同行してくれたLBD-HARISONSロンドンオフィスの責任者で、英国服地業界の重鎮であるジョン・ベル氏との会話の中で)伝説的なミュージシャンにして着道楽として知られた加藤和彦氏の愛したテーラーFALLAN&HARVEY(ファーラン&ハーヴィー)の事業が同店に継承された事を聞き、急遽お願いしたところ快諾していただきました。重鎮と一緒にいると本当に心強いものです。笑




こちらがセールスディレクターのグラハム・ローレス氏。同店の歴史から、FALLAN&HARVEYと加藤氏の逸話(加藤氏が亡くなった時には2着の製作中のスーツがあり、普通なら廃棄するしかないところを氏の熱狂的なファンにあっという間に引き取られていったそうです。。)など色々聞かせていただきました。なんとハーヴィー氏はご健在で、この時トランクショーの帰りで日本からのフライトの中だったそうです!




趣きのある店内でさりげなく飾られていた1着のジャケット。こちらはなんとDAVIES & SONがあのウィンザー公(エドワード8世)の為に仕立て実際に着用されていたものとのこと!
愛用のシャツ、タイと一緒に同店がオークションで落札したそうです。




こちらの靴もウィンザー公の愛用品で、同じくオークションで入手したもの。
ジャケットや靴のサイズを見ても、意外と小柄な方だったことが分かります。

歴代の英国王で最短のわずか325日で退位し、「王位を賭けた恋」で知られたウィンザー公。
時代は変わっても、この通りでは今でも高品質のビスポークスーツが生み出されて続けています。。。

NORTON & SONS

2/23/2015


先日の出張の話題の続き。今回からは3回に分けて老舗テーラーの訪問記を掲載させていただきます。
以前はなかなかこういった機会はありませんでしたが、サヴィル・ロウのほぼ全てのテーラーと取引のある(英国最大の)ファミリーマーチャント LBD-HARRISONSにたまにお客様のアテンドをアレンジしてもらっており、大変ラッキーなことだと思っております。

まずは1821年創業のNORTON & SONS(ノートン&サンズ)。




かつてはウィンストン・チャーチルや、ハーディー・エイミスなどにビスポークスーツを仕立てていた老舗でしたが、2005年に現オーナーのパトリック・グラント氏に買収されたことで大きな転換期を迎えます。

当時、オックスフォードの大学院生だった氏は現在もサヴィル・ロウテーラーのオーナーとしては若く、センスとスタイルに恵まれ情熱に溢れた人物。
近年はTVなどのメディアにも頻繁に登場したり、サヴィル・ロウビスポーク協会のスポークスマンも務めるなどサヴィル・ロウの今を語るには欠かせない存在となっています。






この日はあいにくご本人が海外出張中でお会いできませんでしたが、モダンなイメージの店内をしっかり見せていただくことができました。(私は前職で数年前お会いしたことがありましたが、スタイリッシュですごく素敵な方でした)






こちらは2人いるカッターのうちのおひとり。
裁断から縫製まで、全ての工程がこの店内で行われています。
同行の方の「NORTONのハウススタイルとはなんですか?」との問いには、「うちはお客様のお好みに合わせてできるだけフレキシブルに対応している。それでも構築的なしっかりとした仕立てでサヴィル・ロウのスーツって分かるんじゃないかな」とのことでした。





こちらは熟練テーラーの方。NORTONでは(サヴィル・ロウの大規模店に多い)分業制ではなく、一人の職人のよる丸縫いと聞き驚きました。
ちなみにイタリア出身の彼にキャリアを聞くと、なんと14歳で仕立ての勉強を始めたとのこと!
「親は僕にストリートで悪さを覚えるより、手に職をつけさせたかったんだろう」と語ってくれましたが、サヴィル・ロウはイタリアからの多くの働き手に支えられてきたことは有名で、今も現役で活躍されていることを知りなんだか嬉しくなってしまいました。

若い感性と熟練の技が融合したこのNORTON & SONSは、これからも注目を集めていきそうです。。。

TRIP TO MADRID

2/14/2015


先週からヨーロッパ出張だった為、雑記帳の更新ができず失礼いたしました!
昨日帰国しましたのでこれから何回かに分けて今回の旅の模様を書かせていただきます。

まず向かったミラノは夜到着し1泊して展示会→空港という短い滞在で、次に向かったのが6年ぶりとなるマドリード!
金曜日の仕事が終わると土曜日は旧友達と集合し街に繰り出しました。

こちらは王宮。一年の大半が晴れているマドリードでは珍しく曇り空でした。




こちらは王宮近くのマーケット。美食の国だけあって様々な美味しそうなものが並んでいます。
私の大好物ハモン(生ハム)も豊富に揃っていました!




15世紀からの歴史を持つマイヨール広場です。朝には小雪もちらつく、マドリードではものすごく寒い日でした。




この日のメンバー。ちょうど20年前に英国の大学で一緒だったスペイン人イランチュとその英国人の彼氏ロバート。そしてスペインの地方都市に単身赴任中のダイスケも駆けつけてくれて、この3人が20年振りに揃うことになりました!


 


この日は13時半のランチからスタート。予約困難な老舗レストランでは郷土料理を堪能しました。肉やチョリソーと豆の煮込み、またそのだし汁を使ったスープパスタなどすごく美味しかったです!
 
 


市内の散歩を続けながら、入ったバー、カフェ、レストランは23時までになんと6軒!!
美味しい食事は勿論ですが、旧友達との再会をじっくり愉しめた本当にプライスレスな一日でした。。。

VBC NEW COLLECTION -Ⅱ-

2/02/2015


VITALE BARBERIS CANONICO(以下 CANONICO)の今季もう一のコレクション“LE STAGIONI”をご紹介させていただきます。
「季節」を意味するこのコレクションには、移ろいゆく季節を通じて長くご着用いただけるクオリティーが編集されています。




まずはMOHAIR QUATTORO(モヘア・クアトロ)。
春夏服地で重用されるモヘア(アンゴラ山羊)が混紡された平織り生地にして、290gmsという特徴的なヘビーウェイト!春から秋にかけて3シーズンご着用いただけ、単品使いやセットアップも可能な汎用性がデビュー以来大好評です。(ウールのコートなどを合わせなければ、冬でもご着用可能です)




最近は無地に近い織柄も人気ですが、こんなピンヘッドはフォーマルシーンにも最適です。





こちらも毎年人気の高いMOHAIR TWILL(モヘア・ツイル)!
清涼感がありシワになりにくい特性があるモヘアを、秋冬服地の組織である綾織りで織り上げた個性的なクオリティー。
盛夏を除き一年中着用可能で、モード感のある表情が多くの若いビジネスマンを惹きつけています。




巻末には4種のフォーマル服地も編集されています。
ファッション感度の高い皆さまは、フォーマルスーツの生地選びにも抜かりはありませんよね!?笑

今季も多くの新色柄(新クオリティーも!)が加わったCANONICOのコレクション、毎度のことですが品切れの少ないシーズンの立ち上がりにぜひチェックしてください!