la mode europeénne sélectionné pour vous

DAVIES & SON

2/27/2015


サヴィル・ロウの話題の続き。今回は1803年創業の名門DAVIES & SON(デイヴィス&サン)です。

当初はお邪魔する予定ではなかったのですが、(今回同行してくれたLBD-HARISONSロンドンオフィスの責任者で、英国服地業界の重鎮であるジョン・ベル氏との会話の中で)伝説的なミュージシャンにして着道楽として知られた加藤和彦氏の愛したテーラーFALLAN&HARVEY(ファーラン&ハーヴィー)の事業が同店に継承された事を聞き、急遽お願いしたところ快諾していただきました。重鎮と一緒にいると本当に心強いものです。笑




こちらがセールスディレクターのグラハム・ローレス氏。同店の歴史から、FALLAN&HARVEYと加藤氏の逸話(加藤氏が亡くなった時には2着の製作中のスーツがあり、普通なら廃棄するしかないところを氏の熱狂的なファンにあっという間に引き取られていったそうです。。)など色々聞かせていただきました。なんとハーヴィー氏はご健在で、この時トランクショーの帰りで日本からのフライトの中だったそうです!




趣きのある店内でさりげなく飾られていた1着のジャケット。こちらはなんとDAVIES & SONがあのウィンザー公(エドワード8世)の為に仕立て実際に着用されていたものとのこと!
愛用のシャツ、タイと一緒に同店がオークションで落札したそうです。




こちらの靴もウィンザー公の愛用品で、同じくオークションで入手したもの。
ジャケットや靴のサイズを見ても、意外と小柄な方だったことが分かります。

歴代の英国王で最短のわずか325日で退位し、「王位を賭けた恋」で知られたウィンザー公。
時代は変わっても、この通りでは今でも高品質のビスポークスーツが生み出されて続けています。。。

NORTON & SONS

2/23/2015


先日の出張の話題の続き。今回からは3回に分けて老舗テーラーの訪問記を掲載させていただきます。
以前はなかなかこういった機会はありませんでしたが、サヴィル・ロウのほぼ全てのテーラーと取引のある(英国最大の)ファミリーマーチャント LBD-HARRISONSにたまにお客様のアテンドをアレンジしてもらっており、大変ラッキーなことだと思っております。

まずは1821年創業のNORTON & SONS(ノートン&サンズ)。




かつてはウィンストン・チャーチルや、ハーディー・エイミスなどにビスポークスーツを仕立てていた老舗でしたが、2005年に現オーナーのパトリック・グラント氏に買収されたことで大きな転換期を迎えます。

当時、オックスフォードの大学院生だった氏は現在もサヴィル・ロウテーラーのオーナーとしては若く、センスとスタイルに恵まれ情熱に溢れた人物。
近年はTVなどのメディアにも頻繁に登場したり、サヴィル・ロウビスポーク協会のスポークスマンも務めるなどサヴィル・ロウの今を語るには欠かせない存在となっています。






この日はあいにくご本人が海外出張中でお会いできませんでしたが、モダンなイメージの店内をしっかり見せていただくことができました。(私は前職で数年前お会いしたことがありましたが、スタイリッシュですごく素敵な方でした)






こちらは2人いるカッターのうちのおひとり。
裁断から縫製まで、全ての工程がこの店内で行われています。
同行の方の「NORTONのハウススタイルとはなんですか?」との問いには、「うちはお客様のお好みに合わせてできるだけフレキシブルに対応している。それでも構築的なしっかりとした仕立てでサヴィル・ロウのスーツって分かるんじゃないかな」とのことでした。





こちらは熟練テーラーの方。NORTONでは(サヴィル・ロウの大規模店に多い)分業制ではなく、一人の職人のよる丸縫いと聞き驚きました。
ちなみにイタリア出身の彼にキャリアを聞くと、なんと14歳で仕立ての勉強を始めたとのこと!
「親は僕にストリートで悪さを覚えるより、手に職をつけさせたかったんだろう」と語ってくれましたが、サヴィル・ロウはイタリアからの多くの働き手に支えられてきたことは有名で、今も現役で活躍されていることを知りなんだか嬉しくなってしまいました。

若い感性と熟練の技が融合したこのNORTON & SONSは、これからも注目を集めていきそうです。。。

TRIP TO MADRID

2/14/2015


先週からヨーロッパ出張だった為、雑記帳の更新ができず失礼いたしました!
昨日帰国しましたのでこれから何回かに分けて今回の旅の模様を書かせていただきます。

まず向かったミラノは夜到着し1泊して展示会→空港という短い滞在で、次に向かったのが6年ぶりとなるマドリード!
金曜日の仕事が終わると土曜日は旧友達と集合し街に繰り出しました。

こちらは王宮。一年の大半が晴れているマドリードでは珍しく曇り空でした。




こちらは王宮近くのマーケット。美食の国だけあって様々な美味しそうなものが並んでいます。
私の大好物ハモン(生ハム)も豊富に揃っていました!




15世紀からの歴史を持つマイヨール広場です。朝には小雪もちらつく、マドリードではものすごく寒い日でした。




この日のメンバー。ちょうど20年前に英国の大学で一緒だったスペイン人イランチュとその英国人の彼氏ロバート。そしてスペインの地方都市に単身赴任中のダイスケも駆けつけてくれて、この3人が20年振りに揃うことになりました!


 


この日は13時半のランチからスタート。予約困難な老舗レストランでは郷土料理を堪能しました。肉やチョリソーと豆の煮込み、またそのだし汁を使ったスープパスタなどすごく美味しかったです!
 
 


市内の散歩を続けながら、入ったバー、カフェ、レストランは23時までになんと6軒!!
美味しい食事は勿論ですが、旧友達との再会をじっくり愉しめた本当にプライスレスな一日でした。。。

VBC NEW COLLECTION -Ⅱ-

2/02/2015


VITALE BARBERIS CANONICO(以下 CANONICO)の今季もう一のコレクション“LE STAGIONI”をご紹介させていただきます。
「季節」を意味するこのコレクションには、移ろいゆく季節を通じて長くご着用いただけるクオリティーが編集されています。




まずはMOHAIR QUATTORO(モヘア・クアトロ)。
春夏服地で重用されるモヘア(アンゴラ山羊)が混紡された平織り生地にして、290gmsという特徴的なヘビーウェイト!春から秋にかけて3シーズンご着用いただけ、単品使いやセットアップも可能な汎用性がデビュー以来大好評です。(ウールのコートなどを合わせなければ、冬でもご着用可能です)




最近は無地に近い織柄も人気ですが、こんなピンヘッドはフォーマルシーンにも最適です。





こちらも毎年人気の高いMOHAIR TWILL(モヘア・ツイル)!
清涼感がありシワになりにくい特性があるモヘアを、秋冬服地の組織である綾織りで織り上げた個性的なクオリティー。
盛夏を除き一年中着用可能で、モード感のある表情が多くの若いビジネスマンを惹きつけています。




巻末には4種のフォーマル服地も編集されています。
ファッション感度の高い皆さまは、フォーマルスーツの生地選びにも抜かりはありませんよね!?笑

今季も多くの新色柄(新クオリティーも!)が加わったCANONICOのコレクション、毎度のことですが品切れの少ないシーズンの立ち上がりにぜひチェックしてください!