la mode europeénne sélectionné pour vous

STEAMER TRUNK

4/14/2014


今回も引き続きMONOの話題で失礼いたします。
前社長の頃より社長室(現ミーティングルーム)に置かれており、今後もディスプレーとしてこの部屋に引き続き鎮座することになったこちらは、STEAMER TRUNK(スチーマー・トランク)と呼ばれるアンティークです。




パッと見た形状は現代の旅行用スーツケースに近いのですが、大きな違いはハンドルが横に2つしか付いていないこと。(勿論キャスターなどはありません)
こちらは船(当初は汽船)で旅をするのが主流だった時代、船の中に運び入れクローゼット代わりに使用していたなごりの形状。幅は90cm程あるのでとても一人では持つことができません。
縦置きで、本当にクローゼット位のサイズのものも当時はあったようです。




このような中蓋があり、小物などは仕切れるようになっています。
こうやって見てみると中もかなり状態がいいようです。




このケースにはメーカーや製造年代を示す表記がないのですが、年季の入ったロックには“BRITISH MAKE”とありやはり英国製のようです。
表素材はレザーやバルカンファイバーではなく、布のような繊維状のものを樹脂コーティングしたものが使われています。
勝手な想像では第一次大戦後に製造されたのではないかと思うのですが、詳しい方がいらっしゃいましたらぜひ教えてください!




ちなみにこちらは以前にサヴィル・ロウ1番地の名門、GIEVES & HAWKESで見せていただいた英国海軍士官用のスチーマートランク。
確か第一次大戦前の製造で、オール木製の為すごい重さ!
洗面器から鏡まで備え付けられていて、身だしなみにもこだわっていたスマートな海軍士官の矜持を見てとることができます。

ちなみに弊社のトランク位の年代のものは英国で多く流通しているようで、ネットオークションなどでは凄く手ごろな価格で販売されています。
ご興味のある方はぜひ!

MEMORIAL CHAIR

4/05/2014


今回は久しぶりにMONOの話題を書かせていただきます。
写真の英国製アンティーク椅子。実は弊社の70年強の歴史の1ページを物語る(私たちにとって)とても大切なものなのです。




こちらは背もたれに貼られた銅板プレートで、「1992年4月 マルキシ新社屋の落成を記念し、エドウィン・ウッドハウス社が進呈する」と刻まれています。
1857年創業の英国の名門メーカーEDWIN WOODHOUSEは、当時のオーナー家であるゴント家の3代目兄弟が社長を務めており、弊社とは2代に亘り親交を深めていました。
1992年4月に落成された新社屋とは、弊社創業の地 神田須田町で長く使用された旧社屋を大幅増床し立て替えたもので地上9階、地下1階建てと当時の服地卸業界では群を抜く規模でした。

この時点で目前に迫ったバブル経済の崩壊は皆様のご存じの通りですが、弊社もこの後の10年強で本社を2回移転する(現在の本社は隣町の神田淡路町)など荒波に揉まれていきます。
服地業界全般も大きく変わっていきますが、撚糸から仕上げまで全てを自社で手掛ける総合ミルとして名声を得たEDWIN WOODHOUSEも、2008年に大手服地製造グループの傘下に入りゴント家の手を離れます。
(ちなみにEDWIN WOODHOUSE旧工場を含むヴィクトリアン様式のSUNNY BANK MILLSは、ゴント家の4代目の従兄弟同氏 ウィリアムとジョン共同社長により織物工場の歴史を活かしたオフィスビルへとリノベートされ現在も人気を博しています)




さて、椅子の話に戻ります。
綺麗にレストアされたままの良好な状態を保つこの椅子は、正確な年代は不明ですが100年程前の様式と推測されています。
全体的に美しい曲線を描き高い技術によって製作されたことが見てとれますが、実際の座り心地もなかなかなものです。




近年は私の実家にしまいこまれていましたが、旧社長室をミーティングルームへとプチリニューアルするにあたり久しぶりに会社に戻ってきました。
英国には100年を越える会社はざらにありますが、弊社の73年という歴史も(特に社長に就任してからは)ひしひしと重みを感じています。
この椅子に更なる歴史を刻んでいけるよう、家業を頑張っていきたいと思います!

BOROUGH MARKET

3/31/2014


出張時の事をよくこの雑記帳やFACE BOOKに書かしていただいているので、お取引先様から「海外出張が多いんですね!?」とよく言われるのですが、基本年2回(2月・9月の展示会時)なのでそれほど頻繁に行っている訳ではありません。(昨年12月のミラノ出張は、レセプション出席でイレギュラーでした)
そして殆どが単独行動なので、都市にいても行動が割とワンパターンになってしまう傾向があります。そんな中、ロンドンやミラノでは夜や週末に友人が今まで行った事のない場所に連れていってくれることがあり、色々な発見をさせてもらっています。

今回初めて行ったBOROUGH MARKET(バラマーケット)もその一つです。




(地下鉄・地上線)LONDON BRIDGE駅からすぐの高架下を中心に広がるこのマーケットは、平日の朝(2:00-8:00)は業者専用の食品卸市場なのですが、木曜から土曜にかけて一般客向けに開放されます。入ってすぐのこの広いエリアにはホットドッグなどのホットミールを売る屋台もあり昼食時には大変賑わいます。私も焼き立てジャーマンソーセージのホットドッグとビールで、サタデ―ランチを満喫しました!




途中車道を越えさらに奥に進みます。。。
グリーンに塗られたファサードの骨組みが年季の入ったレンガにマッチしてて、凄くいい雰囲気です。




こちらは魚・肉・野菜などのエリア。新鮮なものばかりで、(普段しないくせに 笑)なんだか急に料理をしたくなってしまいます!
学生時代にヨークシャーで過ごした3年間はよく自炊をしたのですが、ロンドンの1年半はキッチンが狭くバイトもしてたので殆ど外食で今思えば残念です。。。




この日はこの後お取引先様ご一行と合流だったので、散歩はここまで。
ロンドンブリッジをバックに停泊している戦艦ベルファーストは乗船可能(有料)ですので、マーケットに来られたついでにいかがでしょうか?

この日は晴天で暖かく、凄く気持ちのいい2月の土曜日でした!

EDWIN WOODHOUSE

3/22/2014


先日の出張では英国服地の一大産地、ヨークシャーのハダスフィールドにも足を伸ばしてきました。
弊社が取り扱う1857年創業の名門ブランド EDWIN WOODHOUSE(エドウィン・ウッドハウス)は数年前に同じく名門メーカーであるTAYLOR&LODGE(テイラー&ロッヂ)と一緒の大手服地製造グループの傘下に入り、現在EDWIN WOODHOUSEブランドの服地はTAYLOR & LODGEの工場で織られています。

地域随一の高級ミルとして知られてきたこちらの工場は建物内も趣きがあり、旧式のシャトル織機も主にサンプル生地製作用に現役で使用されています。
シャトル織機はメンテナンスに手間がかかり生産速度も遅い半面、緯糸(横糸)を換え易いため、短い服地の生産に適しているそうです。




こちらは通常使われるレピア織機です。
シャトル織機の数倍のスピードが出ますが、高級服地ではスピードを落としストレスをかけないように工夫されています。
更に量産服地ではエアジェットと呼ばれる最新の高速織機が使用されますが、高級服地の生産が主な英国では殆どみかけません。




残念ながら現在TAYLOR&LODGEの工場では仕上げ工程は行われていないのですが、高級
服地を専門に手掛ける外部の専業工場が使われています。
今回はそちらの方にもお邪魔できたのですが、昔ながらの木製の機械で天然石鹸を使いウェットフィニッシングをしている光景を見て安心しました。
服地の種類や特性によって行われるフィニッシングはクオリティーを左右する重要な行程であり、各機械を操る熟練職人の技術によって支えられているそうです。

イタリアの最新設備を揃えた近代工場から、ある意味牧歌的な英国の工場まで、それぞれのモノ作りの哲学やスタンスが表れており、何度訪れても飽きることがありません。。。

MY FIRST SAVILE ROW SUIT

3/17/2014


先日の出張の話題を続けさせていただきます。
素晴らしい経験となった“BTBA FESTIVAL DINNER”の翌朝私は「紳士服の聖地」サヴィル・ロウにおり、15番地のHENRY POOLE(ヘンリープール)を訪れました。




1806年創業の名門にしてサヴィル・ロウに初めて店舗を構えた始祖であるHENRY POOLEは、古くはナポレオン三世、そして現在も英国を始めとする世界各国の王室御用達であり、日本では昭和天皇(皇太子時代)や吉田茂、また希代のダンディーとして知らせた白洲次郎などが顧客リストに名を連ねました。

実は私の叶えていなかった夢の一つに「サヴィル・ロウでビスポークスーツをオーダーする事」があったのですが、昨年東京で開催されたHARRISONSの150周年記念レセプションで同店と親交を深めることができた事もあり、思い切ってHENRY POOLEで初めてのオーダーをさせてもらうにしたのです!

弊社会長(私の父)は英国の大学院に留学中、11番地のHUNTSMAN(ハンツマン)でディナースーツ(タキシード)を作ったことをいい思い出にしており、私も遅ればせながらようやく願いを叶えることができました。。。




採寸から裁断、仮縫いをカッタ―が行う(縫製は工房のテーラーが分業で行う)のが英国のスタイルですが、今回私を担当してくれたのは同社の共同社長でもあるカッタ― Alex Cooke(アレックス・クック)氏でした。(HENRY POOLEではカッタ―のトップとして「ヘッドカッタ―」という呼称を使いませんが、Alex氏が実質的な責任者となります)




サロン自体には何度もお邪魔しており、フィッティングルームも入ったことがありましたが、実際に採寸されるのは初めて!
始めは緊張しましたが、Alex氏と色々なやり取りしながら進んでいくと段々リラックスできました。

ちなみに採寸中の写真はこの日同行してくれたLBD-HARRISONSのJames社長が撮影してくれました。
Alex氏とのカジュアルトークに思わず笑ってしまうこともあり、サヴィル・ロウを代表する名門テーラーにいることをしばし忘れてしまいました。

今回オーダーしたのは秋冬物ピンストライプ(ネイビー)の3Pスーツ。
春にトランクショーで来日する時に仮縫いをしていただけるそうですが、今から仕上がりが楽しみです!!



TALK SHOW IN OSAKA

3/10/2014


先週の木曜日、弊社大阪営業所(特設会場)でジャーナリスト 長谷川喜美さんによるトークショーが開催されました。
英国のファッション、カルチャーに精通し、雑誌や機内誌を中心にご活躍されている長谷川さんですが、大阪でのトークショーは初めてということもあり多くのお取引先様にご来場いただき急遽席を増やすことに!




今回のトークショーのメインテーマは著作「SAVILE ROW」と「ハリスツイード(とアランセーター)」でしたが、最新作「夢を叶える」を加えた即売・サイン会も長い列ができるほどの人気ぶりでした。

その後は東京同様の懇親会となり、用意したシャンパンがほぼ無くなるほどの盛り上がりとなりました。大阪のノリのいい皆様とのお話は私も大変楽しく、写真を撮り忘れてしまいました。。汗
ご来場いただいたお取引先の皆様、誠にありがとうございました!

BTBA FESTIVAL DINNER Ⅱ

3/01/2014


(先々週ロンドンで行われたBTBA FESTIVAL DINNERの模様の続きです)
MCの呼びかけで、参加者は大ホールへと移動します。
日本でMCというと「司会」のニュアンスが強いと思いますが、この夜のMCはストライプのタスキをかけ、呼びかけの前には鐘を鳴らし時代がかった口上を大声で言う「儀典の進行役」のような役目で見ていて大変興味深かったです。




ホスト一行の入場がMCから告げられると全員起立し、着席するまでゆっくりとした手拍子で迎えます。これも伝統的なスタイルなようです。




まずはこの夜のメインホスト、英国を代表する服地ブランドHARRISONSの元オーナーであり英国服地業界の重鎮 Cameron Buchanan氏の挨拶から始まります。
Cameron氏は昨年までHARRISONSのヨーロッパ(英国を除く)市場のエージェントをされていましたが引退し、今はスコットランド議会の議員の職務に専念されています。
さすが!の堂々としたスピーチでした。


 

ホスト達の挨拶とゲストスピーカー(英国では有名な芸能人だったようです)の話が終わり乾杯をすると、いよいよディナーが始まります。
前菜から大変美味しく「ちゃんと手間のかけられた英国料理は旨い」ことを実感します。




素晴らしい食事とワインを愉しみながら、各テーブルでトークが盛り上がります。
LBD-HARRISONS共同社長のJames Dunsford氏(写真右)の隣の人物は、ハリウッドスターなど世界中のセレブリティーを多く顧客に持つロンドンの新進気鋭テーラー Chris Kerr氏。
以前には日本のファッション誌(MEN`S EX)でも大きく取り上げられたこともありました。
その着こなしはさすがですが、大変物腰が柔らかく話しやすい方でした。




この後チャリティーのRaffle(くじ引き)があったりと大変盛り上がり、ロンドンのスペシャルな夜は更けて行きました。
ディナーの後はまた小ホールに移動し食後酒を楽しむ参加者も多かったのですが、私はまだ時差ボケがひどかったのでこの辺りで失礼いたしました。
このディナーは毎年行われており、いつもは私の出張と開催日がずれていて参加できなかったのですが、今回は開催が1週間ずれた為ようやく参加が叶いました。

英国のビスポーク業界人の着こなしや、社交の場の様子など大変いい勉強になりました。
招待してくれたLBD-HARRISONSには大感謝です!