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EDWIN WOODHOUSE

3/22/2014


先日の出張では英国服地の一大産地、ヨークシャーのハダスフィールドにも足を伸ばしてきました。
弊社が取り扱う1857年創業の名門ブランド EDWIN WOODHOUSE(エドウィン・ウッドハウス)は数年前に同じく名門メーカーであるTAYLOR&LODGE(テイラー&ロッヂ)と一緒の大手服地製造グループの傘下に入り、現在EDWIN WOODHOUSEブランドの服地はTAYLOR & LODGEの工場で織られています。

地域随一の高級ミルとして知られてきたこちらの工場は建物内も趣きがあり、旧式のシャトル織機も主にサンプル生地製作用に現役で使用されています。
シャトル織機はメンテナンスに手間がかかり生産速度も遅い半面、緯糸(横糸)を換え易いため、短い服地の生産に適しているそうです。




こちらは通常使われるレピア織機です。
シャトル織機の数倍のスピードが出ますが、高級服地ではスピードを落としストレスをかけないように工夫されています。
更に量産服地ではエアジェットと呼ばれる最新の高速織機が使用されますが、高級服地の生産が主な英国では殆どみかけません。




残念ながら現在TAYLOR&LODGEの工場では仕上げ工程は行われていないのですが、高級
服地を専門に手掛ける外部の専業工場が使われています。
今回はそちらの方にもお邪魔できたのですが、昔ながらの木製の機械で天然石鹸を使いウェットフィニッシングをしている光景を見て安心しました。
服地の種類や特性によって行われるフィニッシングはクオリティーを左右する重要な行程であり、各機械を操る熟練職人の技術によって支えられているそうです。

イタリアの最新設備を揃えた近代工場から、ある意味牧歌的な英国の工場まで、それぞれのモノ作りの哲学やスタンスが表れており、何度訪れても飽きることがありません。。。