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マレック・ライヒマン氏 |
先月開催されたHARRISONS150周年記念レセプションで日本初公開された、一着の貴重なスーツについて書かせていただきます。
アストンマーティンのデザインディレクター マレック・ライヒマンは、2011年のグッドウッドリバイバル(イングランド南西部グッドウッドで毎年9月に開催される、世界的なクラシックカーイベント)に、ヘンリープールが特別に仕立てた“ビスポークドライビングスーツ”で出場したのですが、こちらがその一着になります。
クラシックでありながら古臭くない洗練されたデザイン、そして写真でも分かる抜群のフィット感と仕立の良さは「サヴィル・ロウ最古の名門テーラー」の面目躍如といえるでしょう。
#マレック・ライヒマン(Marek Reichman) 1966年イングランド北部シェフィールド生まれDBS/ V12 VANTAGE/ VANQUISH/ ONE-77など数々の名車をデザイン
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ヘンリープールでの仮縫い風景 |
ブラウンのオーバーチェックが載せられた“プリンス オブ ウェールズ”のツイード地は、ハリソンズの姉妹ブランドであるポーター&ハーディングのもの。“プラスフォー”仕様のニッカボッカーズと、ドライビングキャップ(ロック&コー製)が併せて制作され、この素晴らしい舞台で実際に着用されました。
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スパークプラグ収納用のレザー製ディバイダ― |
プラクティカルにデザインされたこのスーツは、ジャケットに数々のギミック(スパークプラグを収納する為のレザー製ディバイダー、スパナ及びタイヤ空気圧ゲージ用インナーポケットなど)が与えられていますが、このモデルとなったのはアストンマーティンの往年の名レーシングドライバー ニック・カッソンズが着用していたドライビングスーツです。
以下はニックの言葉です。
「昔は今のような耐火性素材なんてなかったし、レースの後にはそのまま一杯飲みに行きたかった。だから仕立のいいドライビングスーツが最適だったんだ。ウールは火にも強いしね。」